高校生の就職内定率が好調(2016年3月卒業予定者)

2016年3月高校卒業予定者の就職内定率が88.8%になっており、近年まれに見る高い水準になっています。アベノミクスの影響で企業業績が向上し、求人数の増加していることが原因のようです。

ただ、団塊世代の退職もピークを迎えつつあり、いわゆる2012年問題といわれる労働者人口の減少も大きな要因といえそうです。2012年~2016年の5年間で158万人が退職するといわれており、今後、猛烈な勢いで労働力人口が減少すると見込まれています。

今年卒業する高校生が定年を迎える2060年頃には深刻な労働力不足が懸念されており、移民による労働力確保も検討されていますが、アベノミクスによある影響のほかにも、少子高齢者社会による構造的な要因も高い就職内定率の理由といえるでしょう。

2014年末時点での就職内定状況

卒業予定者 約107万人
うち、就職希望者 約19万人
うち、内定者 約17万人

男子 90.7%
女子 85.9%

出典:文部科学省ホームページ
(http://www.mext.go.jp/)

また、少子化の影響からか大学進学率も上昇しており、そもそも就職を希望する高校生の絶対数も少ないようです。大学全入時代といわれているように、経済力さえあれば、大学へは進学できる状況にありますので、就職希望者自体がそれほど多くはないのかもしれません。