2005年度の学生の就職状況

2005年度の学生の就職状況については、売り手市場とまではいえないものの、比較的良好な状態だったといえる時期かもしれません。失われた10年といわれて久しかったですが、このころはまだ、リーマンショックがなかったため、比較的、就職状況も良かった時期にあたります。

バブル崩壊後の1992年から2004年までは就職氷河期といわれていましたが、一時的に雇用が回復しました。また、2006年から2008年までは売り手市場といわれており、学生にとってはいわゆる当りの年を迎えることになります。

【2005年の就職率】

この年の就職率は93.5%と、1998年以降で最高値を記録しております。翌年の2006年には95.3%とさらに改善していきますが、この時期は企業の雇用環境が改善しはじめた時期ともいえるでしょう。その後、2008年のリーマンショックまでは概ね、良好な就職状況が継続することになりました。

一方、それ以前の2003年3月の小泉政権の派遣法改正により、若年層の非正規雇用やいわゆるワーキングプア、フリーター、ニートなどが急増しだした時期でもあります。この影響は就職状況が回復してきた2005年以降も改善せず、現在に至るまで社会問題化しています。

【2005年(平成17年)の主な出来事】

3月29日スマトラ島沖地震:3月29日、インドネシアのスマトラ島沖で死者1,000人を超えるマグニチュード8.6の地震が発生しました。前年2004年の死者22万人を超えるマグニチュード9.1のスマトラ島沖地震に続き、被害が発生しました。

JR福知山線事故:4月25日、JR福知山線にて脱線事故が発生し、死者107名の大惨事が発生しました。

ハリケーン・カトリーナ:8月26日、アメリカのフロリダ州にてハリケーンのカトリーナが猛威をふるいました。