学生の就職情報

当サイトでは2012年度の学生の就職情報についてご紹介しています。
昨今の不況により、雇用情勢が年々厳しさをましておりましたが、昨年度からは序々に回復傾向にあります。

しかしながら、企業においては懸念材料も多く残されており、特に製造業においては大幅な赤字を計上した企業も多くありました。例えば、大手電気機器メーカーが本社を東北へ移転したのち、大幅なリストラを断行したケースもございましたが、何も考えずに大手だからという理由で就職してしまうとのちのち後悔することもあります。

民間企業のみならず、公務員でも大幅な給与削減がさけばれているなか、安定した企業というのはほんの一部の大手企業のみです。たとえリストラにあっても悔いが残らないよう、就職活動にはげんでください。

大学生就職率の推移状況について

2012年度大卒者の就職率が発表されましたが、93.6%という結果が出てきました。
この数字だけを見ますと、前年度と比較すると若干の回復傾向にあるようです。

就職率:93.6%
①大学卒業者数:55万人
②就職希望者数:38万1000人
③就職者数:35万6000人
(厚生労働省と文部科学省による調査結果)

ただ、この数字につきましては、【③就職者数】を【②就職者希望数】で割った値、すなわち、
356,000÷381,000×100=93.6%
ということになっており、単純に大学生の9割以上が就職できているわけではありません。

就職者希望数をどのようにカウントするかによって、数値にも大幅な違いが出てきます。

単純に、大卒者全体の就職率ということでいえば、
356,000÷5500,000=64.72
ということで、64%というのが実際の数値になります。

これは計測の方法によって違ってきますが、就職氷河期といわれておりますように、
93.6%の数字で安心せず、64%のつもりで心して就職活動に望むようにしましょう。

ですので、あくまで建前上の数値ということにはなりますが、
ここ数年の大学卒業者の就職率の推移は以下のようになっております。

また、これ以前の就職率は以下のようになっております。

大学生の就職活動のはじめ方

学生の就職活動は大学3年~4年からはじめることになります。けれども、ここからはじまっているわけではなく、高校生での理系や文系の選択など、既に何年も前から就職活動ははじまっていると言っても過言ではありません。

子供の頃は何にでもなれる可能性のあった職業選択ですが、大学4年生になった時点で、すでに選択できる職業には制限があります。

まずは自己分析からはじめ、自分で納得できる志望動機を確立するようにしましょう。

~情報収集~

次に、求人募集している企業の情報を収集するようにします。去年は大手出版社が一般募集を中止し、縁故採用のみを対象とした企業もありますが、志望する企業で今年の求人があるのか、ないのかをまずはチェックしましょう。

~会社説明会の日程~

説明会にエントリーをして面接へ進むのが一般的ですが、今までの面接方法などを簡単にでもチェックしておくとよいでしょう。企業へ直接応募する方法や合同説明会に参加する方法などさまざまです。OB訪問などで情報をチェックするようにしましょう。

身元保証人の依頼やローンの返済

就職の際に身元保証人が必要な場合は、はやめに両親や親戚にご相談されることをおすすめします。

また、学生ローンを組んでいる方もできるだけ完済されておくことをおすすめします。
学生ローンの就職への影響につきましては、一般企業の場合は特に影響がないと言われておりますが、銀行など金融への就職を志望されている方の場合、身元調査でネガティブな印象を与えてしまう可能性もあります。

奨学金につきましては特に問題はありませんが、クレジットや一般的なローンははやめの返済を心がけるようにしましょう。

アベノミクスにより就職率が改善か?

当サイトでは2012年までの就職情報についてご紹介しておりましたが、2012年の冬からはじまったアベノミクスにより、2013年、2014年と徐々に学生の就職状況は改善してきております。

卒業後の入社時の4月1日時点での就職率が2013年が93.9%、2014年が94.4%と軒並み高い数字を記録しております。

中小企業ではまだ景気の回復が実感されていないものの、大手輸出企業は円安により業績を伸ばしており、新卒求人の改善につながったものと思われます。

また、東京オリンピック開催やリニア新幹線の開設決定を機に、建設業界をはじめ、深刻な人手不足となっている業界などもあり、労働力不足を移民によって賄おうという動きもではじめています。

3年連続の就職率改善となっている状況のなか、2015年3月卒業の学生の就職状況もさらに大幅に改善しており、ここ数年で最高の伸び率が期待されているところです。2015年度の就職状況は売り手市場といってもよいでしょう。

しかしながら、4月の消費税増税の影響により、GDPが予想以上に減少しており、アベノミクスに暗雲が立ち込めております。消費税のさらなる増税も1年半の先延ばしをし、実質的な景気でいえば回復してきているとは言い難い状況です。

今後、消費税の影響による消費の冷え込みが想定以上に大きなり、仮にアベノミクスが失敗してしまったとしたら、2016年度からは再び就職氷河期へと再突入してしまう可能性も出てきました。現在、大学3年次の学生の方はまだまだ依然として予断の許されない状況になっております。